欲求不満の話をするにあたって、有名なのは「マズローの欲求5段階説」
まずは簡単にどういうものか、知らない人の為にも説明しておきたい
心理的理論で代表される、この5段階にはそれぞれ順番に
1.生理的欲求
2.安全の欲求
3.社会的欲求
4.承認欲求
5.自己実現欲求
これらの欲求があり、中でも承認欲求までは欠乏欲求ともいわれている
ほとんどの人は生理的欲求~承認欲求までの欠乏欲求で悩んでいる
ちなみに僕は、最も難しい「自己実現欲求」つまり、成長欲求で悩んでいる
まあどういった欲求なのか、大人気アニメ「鬼滅の刃」で、それぞれ解説していきたいと思う
1.生理的欲求について
人間の中にある基本的な欲求で、最も優しい欲求
生きていく上で必要不可欠な欲求で、早い話が生物学の三大欲求「食欲・性欲・睡眠欲」のことである
承認欲求が注目されている世の中だが、あくまで承認欲求は4番目
まずはこの1番最初にくる生理的欲求が満たされないと、次のステージに進めない
鬼滅の刃で例えるならば、基本的に鬼は人間を食べなければ生きていけない
そして、人間を食べた数=鬼の強さという説明がある
だが、炭次郎の妹の禰津子は「一度も人を食べたことが無い」
なのに、あの強さは一体どこから来るのか?
それは「食欲」の対となる「睡眠欲」が満たされているからだろう
鬼のシステムはどれか一つでも満たされてたらよしとされているのが、あの世界観であって、人間は3つとも満たされないと、生きていくことが困難である
禰津子の場合は睡眠時間=強さを意味するのだろう
人にとっても、鬼にとっても睡眠は大事であることを学ばされる作品である
2.安全の欲求について
身体的にも、経済的にも安定して生きたいという欲求である
婚活されている女性の多くが、相手の男性に求めるもので「年収」というものがある
年収500万では不安、ということが囁かれるが、この不安は2番目のこの欲求から来るものである
何故なら人は、お金がないと買いたいものが買えない、生活が出来ないと困ると思うからだ
鬼滅の刃でいうところの、上弦の陸・堕姫(だき)と妓夫太郎(ぎゅうたろう)の人間時代に当てはまるのではないだろうか。
鬼になる前は、二人で生きてきたようで、雪の降る日であっても、兄である妓夫太郎が妹に寒い思いをさせまいと、しっかりと藁で包んであげている描写がある
何よりこの二人の生活は貧しく、妓夫太郎は圧倒的強さから「取り立て屋」を行っていた
口癖は「いいな~妬ましいなぁ~」という台詞を吐くことから、彼は2番目の安全の欲求が強いように思えた
最終的に妹が殺されかけてしまい、「俺からこれ以上取り立てるな!!」と叫ぶシーンがある
ただでさえ貧しい生活を強いられているのに、そのうえでさらに奪われるこの絶望な人間社会に嫌気がさし、自ら生きるために鬼になりながらも、相手から「きっちりと取り立てる」ことを忘れず、二人三脚で遊郭に潜んでいた模様
このように、自分には無いものに対して、相手が持っているもの
この場合は、お金であったり、恋人であったり、とにかく嫉妬してしまう心だろう
1番目の生理的欲求と違うのは、2番目は必ずしも無くては生活できないわけではないが、自分以外の周りと比べてしまう欲求とでも言うべきだろう
そこが欠乏してしまうと、人は嫉妬が生まれて、相手が憎く見えてしまう
3.社会的欲求について
家族や組織など、とにかく皆と一緒にいることで起こる集団的欲求のことを指す
誰かと一緒にいないと不安になる、孤独に対する寂しさを指す欲求になる
1人の空間が嫌とか、どこかに属していないといけない気持ちになる感じだ
学校では、誰かの輪の中に入っていないと「いじめ」に合うのではという不安
会社では、仕事を任せられないのではないかという不安
家の場合、家族と一緒にいるのが嫌という人は多いかもしれないが、外に出た場合は誰かと一緒にいないと不安っていうことも多い
だが近年はスマホが普及した影響もあり、誰かと一緒にいると煩わしい、一人の方が気楽といった、結婚願望の無い若者が増えているというデータも存在するらしい
鬼滅の刃でいうところの、那田蜘蛛山で善逸が独りぼっちになるシーンがある
炭次郎と伊之助の2人が山に入っていき、怯えている善逸はその場で取り残されてしまう
しかし禰津子のことが心配になり、一人山の中に猛ダッシュし、人面蜘蛛と対決するという流れである
理由はともあれ、独りになった時は寂しく思い、いくら恐怖があったとしても、孤独を恐れてしまい、みんながいるところに向かっていくという欲求が出てくる
社会人となれば一人の時間が欲しいという大人も多いと思うが、未成年の場合は、どちらかというと、集団でいたいという欲求の方が強いと思うが、まさにこの社会的欲求が該当してくるだろう
4.承認欲求について
近年話題となっていうのが、この4番目の承認欲求
難易度でいえば、先ほどまでのものに比べて5段階のうちの4番目となり、結構実現が難しくなってくる
正直3番目までは、普通に生きていれば実現しやすい部分であるが、この4番目の承認欲求を実現するためには、周りの大勢の人間の協力が必要となってくる
承認欲求を満たす代表例が「Twitter」「Facebook」「インスタグラム」となる
その他、TiktokとかYoutubeとか、とにかく自分を見て注目して欲しいという欲求
社会問題となりやすいのが、炎上系や暴露系になる
誰かの暴露をしたところで、誰も幸せにならない
でもそれを面白がって、みんな「怖いもの見たさ」に、コッソリ画面越しに楽しむ人は多い
前の記事で話した「1いいねにつき、100円課金するわ系」と同じで、とにかく注目されたいという欲求がここにあたる
つまりこの承認欲求が過激になると、犯罪に発展することがあるのが厄介だ
鬼滅の刃で、この承認欲求に該当するのは、上弦の伍「玉壺」と個人的に思う
彼は芸術にとにかく拘りがあり、戦闘中もその芸術を披露することに拘った
自分の作品をとにかく見てもらい、そしてそれを認めてもらうことに快感を覚えているのだろう
しかし、そんな彼が嫉妬したのが、鋼鐵(はがねづか)さんだ。
鋼鐵が真剣に刀を研いでいる時に、玉壺に対して一切目もくれず、集中していたのだ
玉壺も「こやつを殺すことは造作もないが、いかんせん芸術家として負けている気がする。何としても、こやつの没頭を辞めさせたい」と嫉妬し、殺さぬ程度に攻撃をしかけまくるのである。
だが、それでも鋼鐵は刀を研ぐことをやめず、必死になって没頭し続けたのであった。
承認欲求は、自分以外に興味を持たれることを極端に嫌う
自分をもっと見てほしいはずが、別の誰かが見られているときは極端に不快になる
だから人は、注目されるために、過激なことをしたり、暴露したり、犯罪に手を染めたりするのかもしれない
全ては、注目されるために、それが承認欲求の正体なのかもしれない
くれぐれも、過激なことはせず、上手に向き合いましょう
5.自己実現欲求について
マズローの欲求5段階説の最後、一番難しい欲求となる
先ほどの承認欲求のさらに上となり、早い話がこのあたりは「未知なる領域」だ
自分にしか出来ないことを成し遂げて、それを実現する
まあ「起業家」によくありがちなことだろう
あとは、中小企業の社長とか、芸能界とかがそうなのかもしれない
僕自身も、承認欲求ではもはや満足できず、この自己実現欲求で現在思い悩んでいる
その結果、こういった欲求不満なブログを執筆したり、バーチャルライブ配信を行ったりと、何かを成し遂げようとしているわけである
鬼滅の刃で自己実現を深く追い求めるのは、やはり何と言っても鬼舞辻無惨様だろう。
禰津子が「太陽を克服した鬼」として、それを実現した時は、死に物狂いで求めたことだろう。
他にも青い彼岸花も探すも、一向に見つからなかったということであるが、とにかく鬼は寿命が人間より遥かに長い分、デメリットとしては夜しか活動が出来ないことであった
太陽の下での活動が制限されることに対して、この上ない怒りを持っていたのだ
増やしたくない同胞を嫌々増やしていたのも、まさにこの「青い彼岸花」を見つけることと、「太陽を克服できる鬼」の誕生が目的だったという。
このように自己実現欲が物凄く強い場合は、嫌なことですらひたすら行わないといけない。
そして、この嫌なことをやったからといって、自分の叶えたい夢が必ずかなうわけでもないということだ。
仮にその夢がかなったとして、その先に何があるのか全くの「未知数」である
だからこそこの自己実現欲は難しい
仮に実現できたとして、次は何を実現するか、生きている間は終わりが見えない
だがそれでも人は、何かを追い求めて、毎日を懸命に生きている
人それぞれだが、この5つある欲求は、人であれば誰しもが持ち得るものである
人生100年時代、まだまだ先は長い
読者の皆様が今、何歳なのかは知らないが、この先ずっと生きていく上で、このマズローの欲求5段階説は、是非とも覚えておいてほしいものである
5つのいずれも該当しないとなってしまった時、自殺願望が芽生えている可能性が高い
そうなる前に、まずは鬼滅の刃のキャラで例えるならば誰になるんだろうということから考えて、欲求を満たしていってほしいと思う